昭和60年代から平成にかけて、いわゆるバブルと呼ばれた好景気な時代が到来しました。情報のスピードが上がり、情報量が増え、人々はそれぞれ個性的な価値観で商品を選択をするようになっていきました。
それに伴い、メーカー各社は複雑多岐に渡る消費者のニーズに応えるべく、製品の多様化を図り、ニーズの変化に対応する素早い行動力が求められたのです。
そのような状況の中、1993年。『日持ちのよい半生風菓子』への挑戦として、ガトーショコラは誕生しました。
ガトーショコラは、ザッハトルテをモチーフに作られました。
ザッハトルテは、1832年にウィーンの菓子職人フランツ・ザッハが作り出した、世界で最も有名なチョコレートケーキの一つです。(トルテとは、ドイツ語でお菓子の意味)チョコレート味のスポンジケーキに、アンズのジャムを挟み、表面全体をチョコレートでコーティング。そして泡立てた生クリームとともに食します。
ガトーショコラは気軽に食べられるザッハトルテとして、新しいものを求める人々の心を満たしてくれたのです。