生産技術グループ
温かい仲間と共に、
理想を生産する。

学生時代は統計的データ解析を専攻し、ビッグデータを活用した仮説検証の研究を行うなど、システムやIT分野に興味を持っていた。食品業界を志したきっかけは、幼い頃に食品業界で働く父の姿に触れたこと。父が携わる商品を友人が知っていることに、誇りを感じたという。その中でも、「本当に好きだから手に取ってもらえる」と感じたお菓子に魅力を覚え、面接時に抱いた温かい雰囲気に惹かれて森永製菓を選んだ。
理想的な企画を生産技術で実現する
私が所属する生産統括部は、森永製菓の商品を作る工場を統括する立場として、目標管理やKPI(業務パフォーマンスを計測するための指標)の振り返りなどを行う部門です。その中で、生産技術グループは新商品の開発から量産化までのプロセスを担い、企画された新商品が、製造工場で量産可能かどうかを検討していきます。検討の過程では製造原価の確認も行い、新商品・既存商品を問わず企画や製造工程のブラッシュアップをすることでの利益率向上を図ります。また、複数ある工場の中で、どの工場でどの商品を作るべきかをコントロールすることによって原価を下げるといった「最適生産体制の構築」も私たちの仕事です。
生産統括の仕事は様々な部署との接点があり、マーケティング部や研究所を中心に話し合いを行うほか、実際に商品を量産するフェーズでは工場の方々とも連携を行います。さらに、製造原価の低減にあたっては、損失金額を調べていき、見つかった課題に対してアイディアを出し合い、施策を行うことで原価率を改善させていきます。

理想と現実の狭間にあるやりがい
生産技術の仕事の醍醐味は、「理想と現実の着地点を見つけること」にあります。私たちが新商品の企画に携わるのは、ある程度内容がまとまったタイミングです。そこで目にする企画内容には、「こんな味わいにしたい」といった企画者の想いが込められています。一方、製造現場でその企画を実現するとなると、弊害が生まれることも少なくありません。例えば、抹茶味の商品を作る場合、抹茶の粉が他の商品に影響を及ぼすリスクが生まれ、工場の選定や製造ラインの見直し、集塵機の導入などが必要になります。そうした工程やコスト面での最適化を判断するためには、設備に関する知識だけでなく、現場の作業者の技能も含めて検討しなければなりません。複雑な要素が絡み合う難しさを感じながらも、開発に近い立場で商品に関わり、自分が携わった商品が店舗に並ぶ瞬間はこの上ない喜びです。
以前、とあるビスケットの包装ラインの新設を担当した際には、「新設した製造ラインはきちんと稼働するのか」「人員や採算に問題はないか」などを精査し、実装した後も企画や設定原価からの乖離が生まれないよう何度も調整を行いました。その甲斐もあって無事に商品が完成し、家族から「あのお菓子食べたよ」と言われたときは非常に嬉しかったです。

挑戦に必要なのは「温かさ」
パイオニア=先駆者であるためには、新たな挑戦を続けていかなければなりません。私の業務である原価低減の提案においても、これまでに試してこなかった新たな施策が求められますが、そうした挑戦に対する皆さんの「やってみようか」という前向きな雰囲気が、森永製菓のパイオニア精神を育んでいるのではないかと思います。また挑戦を始めてからも、「何かあればフォローするよ」と言ってくれる人が周りにいます。こうした、「挑戦を受け入れるだけでなく、それを支えようとする姿勢」があるからこそ、森永製菓はこれまで前向きに挑戦を続けてこられたのではないでしょうか。
今後は、生産技術の標準化に、挑戦したいと考えています。工場の現場には、職人同士による技術の伝承が行われているところもありますが、一方で、作業者負担を減らし、安全・安心・満足の品質を維持し続けるためには、技術の標準化が欠かせません。業界を問わず継ぎ手が不足している時代だからこそ、企画を実現する生産技術を担うものとして、これまでにない生産体制の構築に挑戦していきたいです。

私が思う「就職先として見た際の、森永製菓の良いところ」
働き手として思うのは、ビスケットや冷菓、inゼリーといった幅広い商品ラインナップがあることによって生まれる、コロナ禍のような不測の事態においても生産を続けられる盤石の体制の頼もしさです。また、そうした頼もしさは挑戦するための土壌ともなり、ハイチュウを軸とした海外展開にも繋がっています。加えて、物腰の柔らかい方が多い点も当社の魅力の一つです。確かな土台をもとに、柔らかなコミュニケーションでお互いを尊重しながら挑戦していく。安心して挑戦したい方には、ぴったりの職場です。