ココアでほっとひと息!
受験シーズンにオススメの栄養補給

机にかじりつき、座りっぱなしで運動不足になりがちな受験シーズン。勉強疲れや風邪ともたたかわなければならない受験生にオススメの栄養素や食事とは? 亀井優徳先生に伺ってきました。

監修

医学博士
亀井優徳先生

大阪大学大学院医科学修士課程修了。医学博士。1984年、森永製菓株式会社に入社し、株式会社森永生科学研究所に出向。1998年より森永製菓株式会社研究所に移籍し、食品の機能性研究を開始、主にココアの機能性飲料としての側面を研究。2017年退職。

大阪大学大学院医科学修士課程修了。医学博士。1984年、森永製菓株式会社に入社し、株式会社森永生科学研究所に出向。1998年より森永製菓株式会社研究所に移籍し、食品の機能性研究を開始、主にココアの機能性飲料としての側面を研究。2017年退職。

ココアのパワーを味方につけよう!

ココアには、ポリフェノールテオブロミンという成分が多く含まれています。ポリフェノールには血管拡張の効果があり、脳血流の改善につながる、集中力がアップするという論文があります。そこで、中学生に協力してもらい、ココアを飲むことで計算問題を解くスピードと正答率が上がるか研究をしてみたところ、ココアを飲んだグループのほうが計算力が向上するという結果が得られました。

また、ポリフェノールと同じくココアに含まれるテオブロミンは、ココアの原料であるカカオの木の学名「テオブロマ・カカオ」から名付けられた成分です。テオブロマとは「神様の食べ物」という意味。リラックスをもたらすと言われ、ココアやチョコレートのもとであるカカオ豆に多く含まれる特徴的な成分だと言えます。ポリフェノールやテオブロミンという成分に加え、香りや美味しさ、エネルギー補給などすべてが合わさることで、ココアの良さが発揮されるのではないかと思います。

受験生にオススメの食べ物とは?

魚や肉、野菜、穀物類をバランスよく、規則正しく食べることが基本です。受験生だけではなく一般の人にも言えることですが、バランスのよい食事をして、栄養をしっかり補給し、休息を計画的に取ることが大切です。 その上で、受験生はやはり頭を使いますから、頭のエネルギー補給という意味では糖質を摂るのも良いでしょう。糖の摂りすぎは良くありませんから、“適度に”摂ることが非常に重要です。

嗜好食品は1日に200kcal以内が推奨されています(「日本人の食事摂取基準」(2015年版))。例えばココアを牛乳で飲む場合、牛乳100~120ccで70~75kcal、調整ココア(砂糖や乳成分が入ったもの)1杯分もだいたい同じくらいですから、一緒にお菓子も食べたいときはココアをお湯で溶かして飲むのがオススメです。

ココアには食物繊維がたっぷり、またミネラル(マグネシウムや銅、亜鉛等)も多く含まれています。牛乳で飲む場合はカルシウムも摂れますね。受験シーズンを過ごす中高生は成長期ですから、たんぱく質やミネラルもしっかり摂りましょう。

受験生が心がけたい食事の仕方

夕食の後に勉強をして、夜食を食べることもあるでしょう。空腹というのは精神的にも良いとは言えませんし、空腹をこらえて勉強するよりは、エネルギー補給も含めて食べたほうが良いでしょう。気をつけたいのは、寝る2時間前には食べ終わるようにすることです。そして、消化の良いもの、あたたかいものを食べることです。

眠気覚ましに冷たいものを飲む人も多いですが、受験勉強のなかではあまり良いこととは思えません。目が冴えて眠りづらい、深い睡眠に入りづらいなど支障が出る可能性があります。ココアでほっとひと息あたたまるのは、リラックスもできますので、受験生にもオススメです。

消化に良いものというと、ドリアやおかゆが良いかもしれません。特にこれを食べたらいけないということはありませんが、食べすぎると血糖値が急に上がるなど良くないことが起こりますので、夜食は食べすぎない程度を心がけましょう。

まとめ

ポリフェノール、ミネラル等を含んだココアでエネルギー補給。

夜食やおやつは200kcal以内を目安に。

たんぱく質、脂質、糖質や食物繊維、そしてミネラル等をバランスよく。

冷たいものは避けて、あたたかいものを。

寝る2時間前には食べ終わるように。

ページTOPへ戻る