「inゼリー GAME BOOSTER」の主成分「ビタミンA」を解説 後編
2020/03/18
コラムesports選手が体にまつわる問題でもっとも気を配るのは、「目」ではないでしょうか。「esports」は1フレーム単位での判断が勝敗を分ける世界であり、「動体視力」が重要になります。
また、一瞬の判断が勝敗を分ける場面でなくとも、FPSやパズルゲームなどは数秒あれば状況が一変します。常に画面上から状況を読み解くために「視野の広さ」も求められます。
しかし、動体視力や視野の広さについてのケアといっても、なかなかイメージができないと思います。「筋力をつけるために腕立て伏せをする」といった単純なメカニズムではない…と考える人も多いでしょう。
実は筋肉をつけることや体を動かすことが、動体視力や視野の広さへの有効なアプローチになりうるのです。今回はそのメカニズムについて、前編後編に分けて、簡単に解説していきたいと思います。
筋肉をつけることや体を動かすことが、なぜ動体視力や視野へのアプローチとなるのか、順を追って解説します。
まず、ひとつの例え話について考えてみてください。あなたは、受け取った「荷物」を素早く届けたいと思っています。荷物を運ぶときに通る道として「通り抜けにくい細い道」と「整備された広い道」では、どちらが荷物を目的の場所まで届けやすいでしょうか。
当然、「整備された広い道」ですよね。
では、受け取った荷物を「目で読み取った情報」、通る道を「情報を届けるための神経」と、人体に置き換えてみてください。神経の状態は、体のなかで情報を巡らせるのに直結する問題なのです。
反射神経と一口に言っても、目の動きだけの問題ではありません。読み取った情報を処理すること、処理した情報を体のあちこちに届けることを含めて、ゲームにおけるプレイングにつながります。
簡単にそのプロセスを追ってみましょう。まず、目から脳へ神経を通して情報が届けられます。例えば、画面から「攻撃される」という情報を読み取ったのであれば、脳は「回避」や「反撃」などの対応を判断し、指先へコントローラーを操作するよう指示を送ります。当然、この指示も神経を通して伝えられます。
脳が疲れていれば判断は遅くなりますし、体が疲労していれば伝達された指示に対する反応が鈍くなります。ゲーマーの多くは「攻撃される」などの情報が遅延なく表示されるように、ネットの回線やモニターにお金をかけます。しかし、「自分自身に起きている遅延」については、プロゲーマーでさえ無頓着な人のほうが多いのではないでしょうか。
情報の伝達は、モニターや回線だけで行われるのではなく、体の中でも行われています。ゲームの周辺機器でどれだけ遅延を減らしても、プレイヤー自身が遅延を起こしていたら意味がないのです。
続く後編では、ゲームをプレイする時の姿勢に関する話や動体視力におけるトレーニングの重要性など、パフォーマンスに纏わる内容を紹介していきたいと思いますので、ぜび後編もご覧ください。
著者・砂拭