サステナブルなお仕事No.46

森永製菓もりながせいか環境推進かんきょうすいしんグループメンバー

伊澤いざわ成裕まさひろさん

森永製菓もりながせいか環境推進かんきょうすいしんグループメンバー

伊澤いざわ成裕まさひろさん

お菓子をゴミにしない
「食品ロス」削減(さくげん)を目指す
地球もよろこぶお菓子作りに取り組む森永製菓は、
作っているとどうしても発生してしまう「食品ロス」というムダを()らす工夫をしているよ。
いったいどうやって?
社員の伊澤さんに、どんな方法か聞いてみたよ。

※食べ物を商品として売ることができずに()てること
Q1.
どんなお仕事クエッ?
お菓子を作っていると、商品として売ることのできないものができてしまいます。形が悪かったり、重さが足りなかったり、()れてしまったり、欠けてしまったり……。何もしなければ、これらはゴミとして処分(しょぶん)しなければなりません。これが「食品ロス」とよばれるものです。

この食品ロスをいかに減らすかが、私の仕事です。森永製菓全体として環境保全(ほぜん)への取り組みを進めていて、食品ロスの削減はその柱の一つです。

まず、工場の機械をうまく操作(そうさ)して、できるだけ不良品が出ないようにします。それでも出てしまったものは、家畜(かちく)飼料(しりょう)や作物の肥料(ひりょう)として使えるようにします。

分別も大事です。お菓子は、パッケージなど食べ物以外のものと()ざるとゴミになりますが、食べられる部分を分ければ、飼料・肥料として使えます。例えば、パッケージで包んだ後に落としたりして割れているかもしれないものは、一つひとつパッケージから出して、問題ないかチェックし分別をします。手間はかかるのですが、少しでもゴミを減らすため、ていねいに(さが)します。

これ以外にも森永製菓では、割れたり欠けたりしただけで変わらないおいしさで食べられるものを、「(わけ)あり」商品として、お(とく)に買っていただけるような形で販売(はんばい)することも進めています。
作る途中(とちゅう)で割れたり欠けたりしたお菓子を、「訳あり」商品として販売(はんばい)。ムーンライト、チョコチップクッキーの他、折れて長さが不ぞろいのポテロングも。
作る途中(とちゅう)で割れたり欠けたりしたお菓子を、「訳あり」商品として販売(はんばい)。ムーンライト、チョコチップクッキーの他、折れて長さが不ぞろいのポテロングも。
森永製菓は、お菓子の原料を受けとってから商品を出荷するまでの間に焼却(しょうきゃく)や埋(う)め立てなどで処分される国内の食品ロスの重量を、2030年度までに2019年度と比べて70%削減することを目標にしている。2022年度には、ほぼ半分の49%削減を達成した。
森永製菓は、お菓子の原料を受けとってから商品を出荷するまでの間に焼却(しょうきゃく)()め立てなどで処分される国内の食品ロスの重量を、2030年度までに2019年度と比べて70%削減することを目標にしている。2022年度には、ほぼ半分の49%削減を達成した。
Q2.
なぜ、そのお仕事を選んだクエッ?
機械が好きで、どんな設備(せつび)でどうやってお菓子を作っているかを知りたかった、というのが一番の理由です。家で作るのとはちがう、大きな工場ですごい機械を使って、たくさんのお菓子を作ることに関心がありました。入社したときは、いよいよそれができるんだとワクワクしました。
仕事中の伊澤成裕さん(右)。工場での経験を生かして食品ロス削減に取り組んでいる。
仕事中の伊澤成裕さん(右)。工場での経験(けいけん)を生かして食品ロス削減に取り組んでいる。
Q3.
仕事で苦労したこと、感動したことは何クエッ?
楽しみにしていた工場でのお菓子作りだったのですが、最初は機械になれていないこともあり、不良品をたくさん出してしまいました。ゴミになったお菓子を見て、原料の生産者さんや、環境によくないことをしていると、申しわけない気持ちになったのを覚えています。

その後、機械をうまく操作できるようになり、不良品がほとんど出なくなったときは感動しましたね。

お菓子って生き物みたいなんです。同じ原料を使って同じやり方で作っても、ちょっとした温度や気圧(きあつ)(ちが)いで、やわらかさが変わったりしてしまうんです。不ぞろいなものができたり、機械が止まったりしてしまうこともあります。

そうならないように機械を操作し、同じものを安定して作れるようにすることが食品ロス削減につながります。今は工場での経験(けいけん)を生かして、全社の食品ロスを減らすことにやりがいを感じています。
森永製菓のお菓子工場。食品ロスを減らすためにさまざまな取り組みをしている。
森永製菓のお菓子工場。食品ロスを減らすためにさまざまな取り組みをしている。
Q4.
どんな子どもだったクエッ?
キョロちゃんと同じころに生まれ、キョロちゃんと共に歩んできました。だから、お菓子といえば、チョコボール。遠足に持っていくのも楽しみでした。

小学生から高校生の時までボーイスカウトに入っていて、キャンプや登山、ボランティア活動をよくやっていました。外で遊ぶのが好きで、勉強はあまり得意(とくい)ではありませんでした。

中学生のころ、コンピューターを買ってもらいました。それでゲームを作っているうちに、機械が好きになりました。その後、電気部品を使っていろいろなものを光らせたり、ラジオを作ったりして、どんどんハマっていきました。
キョロちゃんと同じころに生まれた伊澤さん。左のパネルは太陽光や雨水など自然エネルギーを使った量を示している。キョロちゃんが「自然のエネルギーを利用してサステナブルな社会の実現に貢献するクエッ」と説明している。
キョロちゃんと同じころに生まれた伊澤さん。左のパネルは太陽光や雨水など自然エネルギーを使った量を示している。キョロちゃんが「自然のエネルギーを利用してサステナブルな社会の実現(じつげん)貢献(こうけん)するクエッ」と説明している。
Q5.
未来の大人たちへ
私たちは環境のことを考えながら、お菓子を作っています。みなさまには、そのお菓子をおいしく最後まで食べてほしいと願っています。地球をよくするのは今の行動。食べ物を残さないのは、今すぐにできる行動のひとつです。キョロちゃんと一緒(いっしょ)に、サステナブルな未来へ向かいましょう。
プロフィール
東京都生まれ、神奈川県育ち。1992年森永製菓に入社し、キャンディやビスケットの工場に勤務(きんむ)。長くお菓子を作り続けた後、2021年、サステナブル経営(けいえい)推進部の発足と同時にメンバーに。
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