サステナブルなお仕事No.50

森永製菓(もりながせいか)広報(こうほう)

渡辺わたなべ啓太けいたさん

森永製菓(もりながせいか)広報(こうほう)

渡辺わたなべ啓太けいたさん

1(ワン)チョコ for(フォー) 1スマイル」
100年後もチョコを食べることができる世界へ
「1チョコ for 1スマイル」って知ってる? サステナブルな世界を目指す森永製菓の活動のひとつだよ。森永製菓はガーナなど、チョコレートの原料であるカカオを生産する国を支援しえんしているんだ。どんなことをしているのか、その最前線で働く渡辺啓太さんに教えてもらったよ。
Q1.
どんなお仕事クエッ?
「1チョコ for 1スマイル」活動を進めています。これは森永製菓が、2008年から16年間続けている取り組みです。“カカオの国”の子どもたちをささえるため、森永チョコレートなどの売上の一部を、カカオ生産国に寄付きふしています。

カカオ生産国では、学校など勉強する環境かんきょうが整っていなかったり、子どもが学校に行かず働いていたりする「児童労働」の問題があります。その解決かいけつに向けて、森永製菓では1年を通じて寄付をおこなっています。これに加えて、バレンタインなどの特別な期間ではダースや小枝、ミルクココアなど、カカオを使った商品1個につき1円をさらに寄付しています。
2008年にスタートした「1チョコ for 1スマイル」のイメージ図。16年間で集まった寄付金は3億2千万円近くにのぼる。支援した子どもの数は、6カ国182の村や集落の約1万7千人。
2008年にスタートした「1チョコ for 1スマイル」のイメージ図。16年間で集まった寄付金は3億2千万円近くにのぼる。支援した子どもの数は、6カ国182の村や集落の約1万7千人。
寄付金はさまざまな支援活動に使われます。支援活動のパートナー※1を通じて、教室づくり、勉強に必要な道具の支給しきゅうをおこなっています。また、給食の仕組みをつくったり、児童労働をふせぐボランティアグループをつくったり。農作物を育てるアドバイスもしています。

支援して終わりではなく、支援後も地域ちいきが持続的に成長できて、100年後もチョコレートを食べることができる世界を目指しています。

※1 国際こくさいNGOの「プラン・インターナショナル」と日本生まれのNGO「ACE(エース)」。NGOは政府せいふや国際機関にぞくさず、貧困ひんこんや環境問題などに取り組む組織そしきのこと。
2023年にガーナを訪問(ほうもん)した渡辺啓太さん(前列左)。
2023年にガーナを訪問ほうもんした渡辺啓太さん(前列左)。
㊤支援の対象(たいしょう)となっているガーナの学校。㊦お待ちかね給食の時間。教室づくりや給食の仕組みづくりに、森永製菓からの寄付金が活用されている。
㊤支援の対象たいしょうとなっているガーナの学校。㊦お待ちかね給食の時間。教室づくりや給食の仕組みづくりに、森永製菓からの寄付金が活用されている。
2023年にはガーナを訪問して、現地げんちの様子や取り組みの成果を取材しました。そのときのレポートと動画をウェブサイトで公開しています。

https://www.morinaga.co.jp/1choco-1smile/2024report/index.html

政府関係者や農家のみなさん、また活動を支援してくれているガーナの仲間たちと、ひざをつき合わせて対話を重ねました。みなさんから「子どもたちに教育を受けさせたい」という気持ちが伝わってきて、そんな仲間たちに「1チョコ for 1スマイル」の活動が支えられているんだと強く実感しました。

「チョコレートを食べる人も、カカオの国で学ぶ子どもたちも、みんなの笑顔を未来につなぎたい」。そんな森永製菓の想いを伝えようとがんばっています。
渡辺啓太さんが指さしているのがカカオ。おいしいチョコレートを作るために欠かせない原料だ。近年は気候変動などもあってカカオの収穫量(しゅうかくりょう)が減(へ)り、農家の収入(しゅうにゅう)も減っているという。「生活に必要な最低限(さいていげん)の収入を下回る農家の方も少なくありません」と渡辺さん。
渡辺啓太さんが指さしているのがカカオ。おいしいチョコレートを作るために欠かせない原料だ。近年は気候変動などもあってカカオの収穫量しゅうかくりょうり、農家の収入しゅうにゅうも減っているという。「生活に必要な最低限さいていげんの収入を下回る農家の方も少なくありません」と渡辺さん。
Q2.
なぜ、そのお仕事を選んだクエッ?
もともと、自分が好きなものを扱う仕事をしたいと考えていました。食べることが好きで、しかもあまいものが好きなので、お菓子への関心は高かったんです。

森永製菓のお菓子には、もらってうれしい、買ってもうれしい、だれもが笑顔になる魅力みりょくを感じていました。だから、この会社で働きたいな、と。
イベントなどで「1チョコ for 1スマイル」活動を広める渡辺啓太さん。「森永製菓の取り組みを知ってもらおうと、あちこちに顔を出しています」
イベントなどで「1チョコ for 1スマイル」活動を広める渡辺啓太さん。「森永製菓の取り組みを知ってもらおうと、あちこちに顔を出しています」
Q3.
仕事で苦労したこと、感動したことは何クエッ?
会社の活動を正しく、わかりやすく伝えるのに苦労しています。でもガーナを訪問したことで現地の何が問題なのかがよく分かり、カカオ生産国のことをもっと発信していかなくては、という思いが強くなりました。

ガーナで「1チョコ for 1スマイル」の支援をスタートさせたときに小学生だった男の子が先日、大学を卒業しました。私たちの活動もあって、学校に通うことができ自分の夢の実現に向けて、一歩ずつ近づいていると聞いて……すごく感動しました。
渡辺啓太さん(左)が関わった「1チョコ for 1スマイル」のイベント。森永製菓の取り組みを知ってもらうため、渡辺さんはさまざまな活動を企画(きかく)する。いまや社内の仲間から“1チョコの人”と呼(よ)ばれることも。
渡辺啓太さん(左)が関わった「1チョコ for 1スマイル」のイベント。森永製菓の取り組みを知ってもらうため、渡辺さんはさまざまな活動を企画きかくする。いまや社内の仲間から“1チョコの人”とばれることも。
Q4.
どんな子どもだったクエッ?
大きな川のある自然ゆたかな場所で育ちました。川に入って魚をとったりして遊んでいました。学校の勉強もちゃんとしていたので、成績せいせきは悪くなかったです。人にたのまれるとことわれない性格せいかくなので、学級委員長をよくやっていました。

小さなころから森永製菓のお菓子が好きでしたね。特にチョコボールは、箱についている金・銀のエンゼルを集めてもらえる「おもちゃのカンヅメ」※2 がほしくて、毎日のように買っていました。ハイソフトやハイチュウも新しい味が出るとすぐおこづかいで買いました。「新しいもの好き」は大人になっても変わりません。

※2 おもちゃのカンヅメ(かん)がもらえるキャンペーン。チョコボール各種のくちばしに金のエンゼルが出たら1まい、銀のエンゼルなら5枚、集めて送るとおもちゃのカンヅメがもらえます。

https://www.morinaga.co.jp/kyorochan/kanzume/
Q5.
未来の大人たちへ
ガーナに行くと決まったとき、本やネットでいろいろなことを調べました。それで現地のことを分かったつもりになっていたのですが、向こうに行ってみると大ちがい。実際に体験することで「そういうことか!」と気付かされたり。「本当に理解りかいすること」の意味が分かりました。

何かに興味きょうみを持ったら、まずは深く知ろうと行動にうつしてみてください。そうして視野しやを広げていくと、それまで気が付かなかったいろいろなことを知ることができます。その中で、自分の好きなこと、苦手なことも自然と分かるようになります。そこから将来しょうらいのヒントが見つかるのではないでしょうか。

どんな仕事もどこかでだれかの幸せにつながっているということを、大人になってから知りました。自分のやりたいことがだれかを幸せにして、自分も他の人も笑顔になれるといいですよね。
プロフィール
岐阜県生まれ。2009年に森永製菓入社。オリジナルデザインのお菓子を作ることができる法人向けサービス「おかしプリント」など、新しい事業を立ち上げたり広めたりする仕事にたずさわった後、2023年4月から、会社のことを発信する仕事を受け持つコーポレートコミュニケーション部・広報グループでPR活動などを担当たんとうしている。
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