冷え性のあなたもココアで心も身体もあったまる?

冷え性について

外気が寒くなってくると手足に感じる冷え。
手足の先端が温まりにくく、慢性的に手足や体の表面温度が下がって冷たく感じる状態を冷え性と呼びます。女性の多くが冷え性の悩みを持っているといわれます。
また、最近では夏場もエアコンの冷気の中で過ごす時間が多いため、女性だけでなく男性や子どもまで冷え性の人が増えているそうです。

原因としては以下のようなことが考えられています。

偏った食生活によるエネルギー不足

栄養バランスがよくない
朝食を食べないなど

服装などによる血行不良

体を強く締めつける下着やジーパンなどの着用

自律神経の乱れ

空調の効かせ過ぎによる室内外の激しい温度差など

女性ホルモンの乱れ

女性ホルモンは手足の先端の血管を拡張して血流をよくする働きがあります。
ストレスや更年期などで女性ホルモンの分泌が乱れると冷えを引き起こしやすくなります。

冷え性から全身のだるさ、疲れやすさなど様々な症状につながって体調が悪化することも。日常生活の中で冷え対策を怠らないようにしたいものです。

ココアと冷え性について

ここでは、ココアが実際に体を温めてくれるのかどうかを調べました。ヒトによる臨床試験として、冷え性を自覚する女性12名が参加しました。

①試験開始2.5時間前より飲食を控える
②実験室にて30分間安静にして待機する(室内温度 25℃に設定)
③摂取前の手の甲の体表面温度を測定

〈摂取した飲料〉
・ホットココア
・お湯
・ホットコーヒー
・温緑茶

④試験飲料を摂取後、5分間隔で体表面温度を測定
測定機器:医用サーモグラフィー「インフラアイ」(日本光電工業製)

《測定結果》

飲料後の体表面温度のグラフ

出典:食の科学(2003年)

ホットココアは、他のお湯などの飲料と比較すると体表面の温度が高くなりました。また、体表面温度の上昇だけでなく、摂取後60分経過してもホットココアが高い体表面温度を保っていることより、冷え性を緩和する効果を持つことが示唆されました。

ココアとショウガ飲料について

次に、冷え対策の食品として知られるショウガとココアを比較してみました。ヒトによる臨床試験として、冷え性診断基準アンケートで冷え性と判断された11名の女性を対象としました。

①試験開始2.5時間前より飲食を控える
②実験室にて30分間安静にして待機する(室内温度 23~24℃に設定)
③試験飲料摂取前の手の甲の体表面温度を測定

〈摂取した飲料〉約70℃に設定、栄養成分やカロリーも調整済み
・ホットココア
・ショウガ飲料

④試験飲料を摂取後、5分間隔で体表面温度を測定
測定機器:医用サーモグラフィー「インフラアイ」(日本光電工業製)

《測定結果》

ホットココアとショウガ飲料での比較

自社調べ

ショウガ飲料は摂取直後にはココアより高い体表面温度を示したものの、その後急速に低下しています。
一方で、ホットココアは上昇温度では及ばないものの、体表面温度の低下は穏やかでした。
このように冷え性でお悩みの方には、ショウガ飲料とホットココアはどちらもおすすめしたい飲みものであることが確認されました。

冷え性対策について

寒い季節だけでなく、年間を通しての冷え性対策を見直してみませんか?少し工夫するだけでカラダの冷えが改善されるかもしれません。

服装

足が冷えないレッグウォーマーなどを活用する

食べ物

とうがらしなど発汗性の高い食材を摂る
バランスよく栄養を摂る

軽い運動

軽い屈伸運動やウォーキングなどの実践

入浴

ゆっくり入浴する
お風呂でのマッサージをする

そして、毎日の生活の中にココアを飲む時間をプラスしてみませんか?