世界のココア〜スペイン〜
スペインは、南米からカカオ豆が最初に持ち込まれ、ヨーロッパの中で初めてカカオが伝わった国です。
1700~1800年くらいから、ショコラーテを飲む習慣がありました。日本で言うところのココアですが「カカオ」でも通じます。
ショコラーテの基本材料はカカオと砂糖。商品によってバニラの香りを入れたり、黒いカカオのものなどもあります。“飲むだけ”の人も多いですが、チュロスというお菓子を浸してショコラーテを飲む人が多いようです。
スペインでは、お酒を楽しめるバーで一緒にショコラーテも楽しむことができます。夕方はお年寄りの方や40~50歳の方が多く、19~20時が一番混む時間帯ですが、朝の5~6時頃になると若い人が沢山訪れます。
クラブなどで夜遊んだ後に、ショコラーテを飲みに来るようです。日本では朝方にココアを飲みにバーに行くという感覚はあまりないので不思議ですね。
スペインの家庭には常にココアがあり、子どもたちは幼い頃から当たり前に飲んで育ちます。昔から健康に良いと言われ、沢山のエネルギーと元気をくれるということで、大人になってからも毎日飲む人がたくさんいるそうです。
そのため、スーパーマーケットには凄まじいまでの種類と量の商品が並びます。
みんなココアが大好きで、朝や夜寝る前などに夏は冷たくして、冬は暖かくして飲んでいます。
バルセロナに代表されるカタルーニャ地方では、肉や魚の臭みを消し、ビターな味わいを醸し出すために昔からカカオを使います。
また、お酢とオイルとカカオを混ぜてオリジナルドレッシングを作ることもあります。
ショコラーテや、ココアなどではその甘みが印象にあるかもしれませんが、カカオはそのビターな風合いで、野菜の甘みを逆に引き立てたり、肉をより美味しく仕上げたりすることができるのです。