花粉による肌荒れを防ぐ。
実践!春のスキンケア術

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春先になると多くの人が花粉による症状で悩まされますが、花粉はくしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状だけでなく、肌荒れも招くことがあります。
普段は敏感肌ではないのに、この時期になるとかゆみや赤み、ヒリヒリを感じる…。その原因は「花粉」かもしれません。
今回は、花粉による肌荒れについて、その特徴や原因、そして「すこやかな肌」を保つためのスキンケアをご紹介します。

花粉による肌荒れの特徴と原因

花粉症の約70%はスギ花粉によるものと考えられています*1
スギ花粉による肌荒れは 「スギ花粉皮膚炎」と呼ばれており、その症状は、特にまぶたや顔周りのほほ骨からあご、首など、花粉が直接触れる部分に起こります。このような症状が出たら、早めに皮膚科を受診し*2、外出時にはマスクやメガネ、マフラーなどを使い花粉が肌に触れないようにしましょう。

肌荒れの一因に、肌の水分を保持し異物の侵入を防ぐ「バリア機能」の低下*3があります。
春先は空気が乾燥*4するため、肌の水分が蒸発しやすく「バリア機能」の働きが低下します。
すると、花粉や黄砂、PM2.5などの刺激物質などの侵入を防ぎきれず、炎症や肌荒れを引き起こしてしまうのです。
花粉による肌荒れを防ぐには、何よりも「バリア機能」を低下させない*5ことが大切です。

*1 厚生労働省「花粉症の原因」
*2 神奈川県皮膚科医会「スギ花粉皮膚炎 -2月になるとまぶたがカサカサしませんか-」
*3 日本化粧品技術者会「ライブラリー 角層バリア」
*4 tenki.jp 「春は広く乾燥の季節 日の用心」
*5 一般社団法人日本スキンケア協会「乾燥肌の正しい対策方法とは?肌が乾燥する原因や予防法も紹介」

花粉に負けない肌をつくるスキンケア

「バリア機能」をすこやかに保つため、摩擦や刺激、乾燥から肌を守りましょう。
毎日のスキンケアでぜひ気をつけたいポイントをお伝えします。

●洗顔で花粉を洗い流す

外出後は、できるだけ早く洗顔して花粉を洗い流しましょう*2
ぬるま湯ですすいでから低刺激性の洗顔料を使い、優しく洗うことがポイントです。丁寧にすすいだ後、タオルでそっと優しく押さえながら水気を拭き取ります*5
クレンジングは、先に肌表面の花粉を洗い流してから行うことをおすすめします。

●化粧水で水分を補給

化粧水を手のひらで軽く押さえるようにして、顔全体になじませましょう。一度にたくさんつけるより、2~3回に分けてつけると肌になじみやすくなります。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれた化粧水を使用すると効果的です。
コットンを使う場合は、十分な量の化粧水を浸透させ、肌をこすらないように注意しましょう。

●乳液や保湿クリームで油分を補給

乳液や保湿クリームは、保湿効果と水分蒸散を防ぐ「フタ」の役割を担います。化粧水で補給した水分を逃がさないためにも、乳液や保湿クリームを使いましょう。
つける時は指先ではなく、手のひらで押さえるようになじませます。乾燥が特に気になる部分には重ね塗りを行うとより効果的です*5

●日焼け止めやメイクは低刺激のものを

花粉の刺激に加え、紫外線*5も肌荒れを悪化させてしまいます。
外出時は、すっぴん肌でいるよりも低刺激の日焼け止めや肌に負担をかけにくいパウダーなどでガードしましょう。

「すこやかな肌」を保つために。スキンケア以外でも気にしたいこと

春の季節は、花粉だけでなくほこりや寒暖差、環境の変化も肌に影響を及ぼしやすい時期です。
肌の「バリア機能」を高めるために、普段のスキンケアをより丁寧に行うことに加えて、環境の変化を乗り越えるために、睡眠*5や良質なタンパク質を摂るなど、栄養バランス*5の見直しもおすすめします。

人と会う機会が増える時だからこそ、花粉に負けない「すこやかな肌」を保って、いつでも明るい笑顔で過ごしたいですね。

(参考文献閲覧日:2025年2月5日)

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