REPORT 01:目の下のクマ改善効果REPORT 01:目の下のクマ改善効果

酒粕と米麹を使用した甘酒を朝晩2回、1ケ月の継続飲用試験により、目の下のクマの明るさに改善が見られました酒粕と米麹を使用した甘酒を朝晩2回、1ケ月の継続飲用試験により、目の下のクマの明るさに改善が見られました

  • 甘酒について
  • 酒粕と米麹を含む甘酒の継続飲用試験
  • 試験の結果
  • 考察とまとめ

甘酒について甘酒について

「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養価の高い甘酒。
美容や健康に良い、と近年注目を集める日本伝統の発酵飲料です。
甘酒には一般的に、糖分やアミノ酸をはじめ、ビタミンB群など種類豊富なビタミン類が含まれており※1、酒粕や米麹を原料とすることで、酵母や麹菌の発酵産物である生理活性物質が豊富に含まれていると考えられています。

特に主原料とする酒粕や米麹は、それぞれ健康機能に関する研究が進められ、その機能成分も明らかになりつつあります。
美容成分についての研究もなされ、美肌効果に期待できる成分が確認されています。
たとえば酒粕や米麹中には、肌の保湿機能に重要な役割を果たすセラミドをはじめ、いくつかの種類のスフィンゴ脂質が含まれていることが報告されており※2、酒粕中にはメラニン合成阻害による美白効果の期待されるチロシナーゼ阻害活性を示す成分が同定されています※3

実際に甘酒を飲用した場合の美容効果に関してはデータが少なく、今回は酒粕と米麹を含む甘酒を飲用した際の美容効果について検証しました。

試験の詳細試験の詳細

酒粕と米麹を含む甘酒の継続飲用試験酒粕と米麹を含む甘酒の継続飲用試験

  • 試験対象

    40~60代の便秘気味で肌荒れが気になる女性17名
    甘酒群対照群の2グループに分かれて試験

  • 試験飲料

    ■甘酒群:酒粕と米麹を使用した甘酒
    ■対照群:酒粕と米麹を含まない甘酒風味飲料
    (対象者は自身がどちらの群か知らされません)

  • 方法

    両群ともに、毎日朝と晩1回ずつ100mlのお湯で溶かして1ヶ月間飲用

  • 測定項目

    肌測定、VAS試験(主観的評価)

試験の結果試験の結果

1ヶ月間の飲用試験期間の後、試験前後での体重測定と肌や見た目の状態に関する主観的評価をVASアンケート法にて実施し、肌の状態(肌の明るさ:L*値、表面温度)について測定しました。

  • 1.クマの明るさが改善1.クマの明るさが改善

    図1)飲用前後のクマの明るさ変化グラフ

    甘酒飲用群は対照群に対し、目の下のクマの明るさに有意な改善が認められました。

  • 2.「髪のツヤ」の主観的評価(VAS試験※)が改善2.「髪のツヤ」の主観的評価(VAS試験※)が改善

    図2)VASスコア変化量

    甘酒飲用群は「髪のツヤ」の項目において、対照群よりもスコアの改善が認められました。

    ※VAS試験:10cmの左端を最も良い状態、右端を最も悪い状態として、試験前後に被験者の方に現在の状態を表す地点に印をつけてもらい、それが左端から何cmかを測定する方法。数値が小さくなった分だけ、良い状態になったことを示す。

  • 3.皮膚の表面温度変化結果3.皮膚の表面温度変化結果

    図3)皮膚の表面温度変化グラフ

    皮膚の表面温度に関しても、群間差は認められませんが、甘酒飲用前後で表面温度の変化が見られました。

考察とまとめ考察とまとめ

皮膚の明るさが改善(図1)している可能性が示唆されました。
皮膚の明るさ改善には、アミノ酸等の栄養素摂取による代謝亢進が一因として考えられ、また甘酒に含まれるアルギニンやアデノシンにも血行促進作用があることから※4、これらの成分が血行促進に寄与していると考えられています。(※今回の試験の試験飲料にはアルコール分はほとんど含まれておらず、今回見られた効果はアルコールによるものではないと推察されます)今回見られたこれらの効果は、甘酒中の単一の成分だけでなく、様々な成分が複合的に寄与した結果と推察されます。

甘酒の飲用によって目の下のクマ改善効果が示され、その継続摂取により美容に良い影響を得られることが示唆されました!甘酒の飲用によって目の下のクマ改善効果が示され、その継続摂取により美容に良い影響を得られることが示唆されました!

  • 目の下のクマ改善
  • 髪のツヤ向上

※1:小泉武夫「発酵は錬金術である」/新潮社 p.71~78(2005)
※2:北垣浩志他「Franrance Journal」/ p.41(12)、21~27(2013)
※3:H.J.Jeon et al.「J.Agric.Food Chem.」/p.54(26)、9827~9833(2006)
※4:F.Costa,I.Biaggione「Hypertension」/p.31(5)、1061~1064(1998)

参考文献
FRAGRANCE J 2016; 44 (6): 43-6.
東京工科大学 前田憲寿教授(医学博士)との共同研究
「Hiroko Maruki-Uchida et al.: Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, Volume 84, Issue 8, 2 August 2020, Pages 1689–1695」

甘酒Lab.(あまざけラボ)