感性研究
感性研究への想い
菓子・食品には、味や香り、色や音、食感といった生理的な感覚に加えて、楽しい、ワクワクするといった心理的な感覚をもたらす不思議な力があります。これらの感覚は、個々の経験や感情に根ざしており、一人ひとりがそれぞれの感性でそれらの価値を感じ取っています。
当社の菓子・食品は、単にお腹を満たし、栄養を補給するだけではなく、お客様の感性に訴えかけ、笑顔あふれる幸せな瞬間を提供することを目指しています。
市場が進化し、選択肢が増える中で、人々の心に残る商品を創り出すためには、感性への理解が不可欠です。
感性研究を通じて、何に心惹かれ、何を価値あるものと感じるのかを深く探求し、一人ひとりの豊かな感情に寄り添います。
私たちは、日々がより彩り豊かになり、笑顔があふれる社会を実現すること、そして、菓子・食品がもたらす素晴らしさをすべての人に届けることを目指しています。
研究の紹介
チョコモナカジャンボ
埼玉大学との共同研究
食感の違いが感情や生体にもたらす影響を明らかにすることを目的とした研究を行いました。モナカの食感が異なるチョコモナカジャンボ喫食中の各種身体等の活動結果から、「パリパリジャンボ」喫食時には、「しっとりジャンボ」喫食時よりも快情動が誘発されるとともにリラックス状態へ誘導する傾向があることが示唆されました。また、各種身体等の活動と主観評価を総合的に評価した結果では、「パリパリジャンボ」を喫食することで精神的な満足感(充足感)を得られることが示唆されました。
埼玉大学、株式会社Preferred Networksとの共同研究
喫食中の表情から感情を推定することを目的とした研究を行いました。「パリパリジャンボ」と「しっとりジャンボ」の喫食中の顔表情をAI解析し、感情を推定した結果、「パリパリジャンボ」の喫食中はポジティブな感情になっている可能性が示唆されました。
ハイチュウ
電気通信大学との共同研究
ソフトキャンディやグミの喫食時に感じたオノマトペを感性に変換するシステムを活用して、幸福感と感性の関係を解明する研究を行いました。ハイチュウは他のソフトキャンディやグミと比較して幸福感が高いこと、また、ソフトキャンディとグミは、幸福感に関係する感性評価が異なる事が明らかになりました。
おっとっと
中央大学との共同研究
スナック菓子の喫食音の違いが美味しさの印象や感情にもたらす影響を明らかにすることを目的とした研究を行いました。「おっとっと」をはじめとする空洞がある構造のスナック菓子(中空スナック)と、「ポテトチップス」をはじめとする空洞が無い構造のスナック菓子(中実スナック)では、構造の違いがもたらす音の特徴が異なること、また、中空・中実スナックは共に、堅さや軽快な喫食音が快感情を創出させることが分かりました。さらに、両者の違いとして、中空スナックは「幸福」や「喜び」を、中実スナックは「驚き」や「ワクワクする気持ち(興奮)」を創出させる傾向があることを見出しました。
おやつの価値
フィリピン大学との共同研究
お菓子ならではの美味しさや楽しさといった情緒的価値を様々な手法で解明し、付加価値の高い商品の開発・提供につなげていくことを目的とした研究を行いました。「開発の背景を知る」、「誰かと分ける」、「誰かにあげる」、といった日常生活の中でおやつに「関与」する活動に見受けられる向社会的行動がウェルビーイングを高めるためのひとつのスイッチとして有効である可能性が示唆されました。
研究成果外部発表
森永製菓では、日々の研究の成果を様々な場所で発表しています。これまでに発表した論文及び学会発表をご紹介します。