2015年~現在
カカオ栽培が盛んに行われているカメルーン中央州農村地帯。今回プロジェクトの実施を予定しているゼン地区とメンガン地区ではカカオを販売して得た資金を、子どもの学費の支払いや生活必需品の購入に充てているのですが、以下の理由により教育環境の不備は深刻な状況になっています。
両地区ともに小学校はあるのですが、ともに老朽化が進んでおり、イスも十分に用意されていないため、子どもたちは床に座って授業を受けなければいけないという状況。多くの子どもたちが、より良い学習環境を求め、近隣の別コミュニティの小学校に通ってしまう状況が続いています。
毎年多くの女の子が入学するものの、毎月のように中途退学者が増え、人数が減少。理由は、長距離通学・留年・早すぎる結婚・妊娠・教育や食事面における保護者のサポート不足などが挙げられます。
ミーティングもPTAも機能しておらず、学校運営への信頼を失った保護者たちは近隣の学校へ通わせることを選択しています。
ゼン地区ゼン・コミュニティとメンガン地区エバシ・コミュニティにある小学校2校に、教室とトイレの建設、および、備品を支給することによって学習環境の改善を行います。また、保護者や教師を対象とした学校の管理運営トレーニングも併せて行い、組織・地域の健全化を図ります。
ゼン小学校(ゼン・コミュニティ/児童850人)
エバシ小学校(エバシ・コミュニティ/児童220人)
このプロジェクトの実施により、子どもたち約1070人と教師約9人が、よりよい環境で授業を行えるようになります。
このプロジェクトは、住民参加型です。地域の人々は計画立案から、実施、進捗管理、評価などプロジェクトのすべての段階に関わり、プロジェクトを中心となって進める役割を担います。地域の人々が計画段階から参加することによって、プロジェクトが自分達のものであるという意識が強まり、プロジェクト完了後も地域の人々によって学校が効果的に運営され、プロジェクトによる成果が継続していく体制が出来上がります。
また、プロジェクト実施中、プラン・インターナショナルはプロジェクトを管理運営するために必要なノウハウ習得や、保健・医療・教育などの専門的能力向上のトレーニングを、地域の人々に対して行います。