支援活動報告

ガーナ共和国

人口
2,537万人
5歳未満児死亡率
72人 / 1,000人
小学校就学率
84%
1人当り国民総所得(GNI)
1,550米ドル
  • (ユニセフ世界子供白書2014より)

2012年~2014年

支援パートナー
プラン・インターナショナル

プロジェクトの背景

プラン・インターナショナルでは、1992年に、ガーナでの活動を開始しました。ガーナの主要産業は農業で、世界第2位のカカオ生産国となっています。
特に、今回プロジェクトを実施するボルタ州には、国内の主要なカカオ生産地があります。カカオ産業の発展により、ホホエ郡南部は商業都市として栄え、ガーナ北部からさまざまな民族が流入しています。しかし、都市部へ移住する若者たち、特に女子の多くは、質の高い教育を受ける機会に恵まれないために、さまざまな搾取の対象となっています。

よりよい未来を確保するためには、子どもたちへの教育が必要不可欠となっています。しかし、ボルタ州では、学校設備やトレーニングを受けた教師の数が充分でなく、教材、学用品、遊具も不足しています。そのため就学率が全国平均よりも低い水準に留まっています。

リクペ・バクア コミュニティにおける現状

リクペ・バクア コミュニティの小学校では、1年生から6年生まで100人の児童が学んでいます。しかし、教室は3教室しかないため、1教室を2学年で利用しています。また6人の教師のうち2人は、正式な教師トレーニングを受けていません。

リクペ・コフォリデュア コミュニティにおける現状

リクペ・コフォリデュア コミュニティには、1年生から6年生まで131人の児童が学ぶ小学校があります。しかし、2棟の校舎のうち1棟は老朽化が激しく、危険な状態です。また5人の教師のうち3人は、正式な教師トレーニングを受けていません。

コミュニティの小学校の現状
小学校の校舎の前に集まる子どもたち

プロジェクトの概要

このような状況を改善するために、このプロジェクトではボルタ州ホホエ郡のカカオ栽培地域である2つのコミュニティ、リクぺ・バクアとリクペ・コフォリデュアの、子どもたちへの教育支援と、女子のスポーツ参加を促進する活動を通じて、地域の女子教育を推進します。
※“Because I am a Girl”キャンペーンの一環として行います。

  • 各コミュニティに3教室を備えた校舎1棟を建設
  • 机、いす、図書室用備品と棚等の支給
  • 学校図書室の建設と図書の支給(リクペ・コフォリデュア)(Likpe Koforidua)コミュニティの小学校校舎に図書室を併設し、図書を支給します。
  • 給水設備の設置(リクペ・コフォリデュア)
  • 課外授業用の学校菜園の設置と花や木の植栽(リクペ・コフォリデュア)
  • 校庭の改修と花や木の植栽、サッカーゴール、バレーボールネットの設置(リクペ・バクア)
  • 女子サッカーチームとバレーボールチームの結成と備品の支給、大会開催支援(リクぺ・バクア コミュニティを中心に、地域内のその他のコミュニティも含む)
  • プロジェクト実行委員会、学校運営委員会、女子サッカー/バレーボールチーム運営委員会を対象としたトレーニングの実施
  • 学校運営改善計画(SPIP)の作成

このプロジェクトの実施を通じ学習環境を整備することにより、2つの学校に通う子どもたち約231人と教師11人がよりよい環境で授業を行えるようになり、学業成績の向上、読書習慣の習得、野菜栽培技術の習得などを身につけることを目指します。また、給水設備の設置、学校菜園の設置、運動場や植栽の整備により、衛生や栄養面、環境面での向上を、女子スポーツ活動により、女子教育に対する意識啓発を行います。 また、教育に対する住民の理解促進を目指し、各校の学校運営委員会を対象とした各種のトレーニングを実施し、学校運営の改善を図ります。

このプロジェクトは、住民参加型です。地域の人々は計画立案から、実施、進捗管理、評価などプロジェクトのすべての段階に関わり、プロジェクトを中心となって進める役割を担います。地域の人々が計画段階から参加することによって、プロジェクトが自分達のものであるという意識が強まり、プロジェクト完了後も地域の人々によって学校が効果的に運営され、プロジェクトによる成果が継続していく体制が出来上がります。
また、プロジェクト実施中、プラン・インターナショナルはプロジェクトを管理運営するために必要なノウハウ習得や、保健・医療・教育などの専門的能力向上のトレーニングを、地域の人々に対して行います。

  • ※プロジェクト開始時の計画内容です。