支援活動報告

エクアドル共和国

人口
1,549万人
5歳未満児死亡率
23人 / 1,000人
小学校就学率
99%
1人当り国民総所得(GNI)
5,190米ドル
  • (ユニセフ世界子供白書2014より)

2010年~2011年

支援パートナー
プラン・インターナショナル

プロジェクトの背景

エクアドルは、世界7番目のカカオ生産国で、このプランの活動地域ロス・リオス県ウルダネタ地区でも、多くの人たちがカカオ栽培に従事しています。しかし、ほとんどが小規模農家で生産性が低いうえ、中間業者によって安く買いたたかれて、わずかな収入しか得られません。ロス・リオス県全体の極貧層が42.2%であるのに対し、ウルダネタ地区では実に46.5%が極貧層です。

貧困を原因とするさまざまな問題も発生しており、子どもたちが教育を受ける機会が欠如し,学力が低い水準にとどまっていることは、特に深刻な問題です。

義務教育修了率の低さ

ウルダネタ地区でも就学年齢の子どもたちの20.4%が学校に通っていません。初等教育を修了する子どもたちは49.2%、中等教育修了率は29.9%という低さです。

国語・算数の学力の低さ

算数と国語の学力が特に低迷しており、ロス・リオス県全体の非識字率が10.8%であるのに対し、ウルダネタ地区では11.6%です。

不十分な学校設備

最低限必要な設備を備えた学校が全体の20%程度しかなく、低学力の原因の一つとなっています。激しい雨漏りや老朽化など、修繕をしなければ満足に授業もできない校舎もたくさんあります。また、教師の数や能力も不足しています。

プロジェクトの概要

このような状況を改善するために、このプロジェクトではロス・リオス県ウルダネタ地区にある、11コミュニティの11校において、下記の活動を予定しています。

教室の建設・修繕

ラ・インドゥストゥリア中学校(ラ・インドゥストゥリア/6教室修繕)
アルフォンソ・ブスタマンテ・カストロ小学校(パルマソラ/2教室建設)
エドアルド・ロドリゲス小学校(サンイシドロ/1教室建設)
ババ155小学校(ポンペイヤ/4教室修繕)
オクタビオ・ヘラルド・イカサ59小学校(ピフージョ/2教室建設)
ポトシ技術学校(ポトシ/8教室修繕)

食堂の建設・改修

フスティーノ・ランディーバル小学校(ブエノスアイレス/1教室を食堂に改修)
セイス・デ・オクトゥブレ小学校(ラ・オヒータ/1食堂建設)

コンピューター室の建設・整備

サントドミンゴ:ネプタリ・クレメンテ・ポンセ小学校(コンピューター室整備・トイレ修繕)
メダルド・アンヘル・シルバ小学校(アスンシオン・デ・ヤトゥビ/コンピューター室建設)

運動場の整備

ルイス・ウルダーネタ小学校(ラス・カニタス/運動場整備)

このプロジェクトの実施により、子どもたち約1,000人と教師約30人が、よりよい環境で授業を行えるようになります。学習環境の整備により就学率の向上と、学力の向上が期待されています。長期的には、子どもたちが十分な知識を得て成長することにより、地域全体が貧困から脱却していくことに貢献します。

このプロジェクトは、住民参加型です。地域の人々は計画立案から、実施、進捗管理、評価などプロジェクトのすべての段階に関わり、プロジェクトを中心となって進める役割を担います。地域の人々が計画段階から参加することによって、プロジェクトが自分達のものであるという意識が強まり、プロジェクト完了後も地域の人々によって学校が効果的に運営され、プロジェクトによる成果が継続していく体制が出来上がります。
また、プロジェクト実施中、プラン・インターナショナルはプロジェクトを管理運営するために必要なノウハウ習得や、保健・医療・教育などの専門的能力向上のトレーニングを、地域の人々に対して行います。

  • ※プロジェクト開始時の計画内容です。