持続可能な水資源の利用推進

基本的な考え方

近年、気候変動の影響により干ばつや洪水などの自然災害が頻発、また、世界人口が増加する中、水資源が不足するリスクが地域により高まると言われています。当社グループの事業活動に水資源は必要不可欠であり、水ストレスの適切な把握と水資源を効率的に利用する事業活動の推進が重要であると考えています。当社グループでは、設備冷却水の循環利用、仕込み水を含めた原料ロス削減等に努め、水資源使用量の削減を図っています。水不足が生じる可能性が高い地域を特定して対応を検討するため、取水量調査とWRI(世界資源研究所)のAqueduct Water Risk Atlasを使用した国内外の生産事業所の水ストレス評価を実施するとともに、水資源のさらなる効率的利用を目指します。

  • 水ストレス:水需給が逼迫している状態のこと。人口一人当たりの最大利用可能水資源量が1,700m3を下回ると水ストレス下にある状態とされている。

水資源使用料

2022年度までは国内グループ連結、2023年度は海外グループ連結の数値も含めて、LRQAリミテッドによる第三者保証を受けています。

全生産事業所の水ストレス

対象:森永製菓工場4カ所(神奈川県横浜市、栃木県小山市、静岡県三島市、愛知県安城市)、グループ会社4カ所(群馬県高崎市、神奈川県大和市、佐賀県鳥栖市、兵庫県尼崎市)、海外生産事業所3カ所(米国ノースカロライナ州、台湾台北市、中国浙江省)

水使用量削減の取り組み

空冷式空調機の導入と冷却塔集約

森永製菓グループでは、生産に必要な空調機能力の最適化を図っており、空冷式空調機の導入と冷却塔集約による水資源使用量削減にも取り組んでおります。
空冷式空調機とは、外気を利用して熱を拡散するため、冷却水の使用を抑えられる空調機のことです。
エネルギー効率の高い空冷式空調機を導入することにより、水冷式空調機に使用していた電動ファン付冷却塔や水循環のための電動ポンプ、冷却水の使用量などを減らし、省エネと水使用量の削減を図っています。
2023年度の取り組みの一例として、中京工場では第一工場の空調機見直しによる空冷式空調機の導入と水冷式空調機の使用している冷却塔の集約化などにより、工場全体で2022年度比5千㎥以上の水使用量削減ができました。

中京工場の水冷式空調機用の冷却塔(集約後)